10年前の資料を見返して思うこと

10年前。就航開始して間もないLCCで。

税務申告後の書類。
保管期限は確定申告の期限から原則として7年間、時には10年間と定められています。

そのため、税理士事務所においても、
お客様からお預かりした書類(コピー)については10年間は保管し、
税務申告書などを除いた、帳簿や請求書などは、処分されることが多いようです。

10年前といえば、まだまだ紙でのやりとりが多く、紙での保管がメイン。
10年以上勤務し続けてきましたので、当時の自分がやってきた仕事が紙で残っています。
それを見返しつつ、感じたことがありました。
税理士は学び続けるお仕事だなということです。

申告書作成は簡単ではなかった

過去の資料を見て思ったことの一つは、税務申告書を完成させるのは簡単ではないということです。
もちろん会社規模やその事業年度の状況にもよって、難度は様々ですが、
簡単ではなかったこと、苦戦してきたことを思い出しました。

簿記の知識があっても、過去の申告書があっても、申告書作成の手引があっても、
税務申告書の作成は、紙に書いているほど簡単ではなくて、とてつもなく時間がかかっていました。

ひとっ飛びに教えていただけたなら…などと考えることもありますが、
仮に先輩に教えていただいたとしても、全てを教えていただくことは難しかったでしょうね。
教えていただくにしても、今思えば以下のような段階があったと思うからです。
身につくまではいずれにしても時間がかかっただろうなと思います。

例えば法人税申告書の別表作成。
1.数値があっていない。(各所の整合性がとれていない。)
2.数値はあっている。なぜこうなるかはわからない。
3.数値はあっている。なぜこうなるかはわかっているつもり。うまく説明はできない。

入社当初は「1」をクリアするところからだったなと。
経験を重ねながら調べたり学んだりすることで、知識を身につけてきたんだったかなと。
そのうち、「2」になり、「3」になり。
今、何かを説明できるとすれば、それは当たり前のようで
そうでない長い年月があったからなんだろうなと、資料をみて思ったのでした。

わからないことに向き合ってきた日々

資料を見返してみても、覚えていないことがあります。10数年前のことだからでしょうか。
本当に自分がやったのかな、妖精のしわざかなと思ったり。
そういいつつも我ながらしっかり調べていたりして驚くこともあります。
資料も残していました。(10年経過し、今回処分するのですけどね。)

たとえば、何かしらの検討要素があったときに、
・お客様の要望
・概要の整理
・問題点の抽出
・過去の類似事例
・本件への当てはめ
を調べて理解して判断しています。

自分がやったという記憶がないので、妖精の仕事を評価するつもりでいうのですが、
熱量を感じます。真剣に向き合っているなと伝わります。
内容は、今となればそれほど頭を悩ませるようなことではありませんが、当時は何もかもわかりませんでしたので。

初心を思い出そうと、背筋が伸びました。

学び続けるお仕事

過去の申告書を見ていると、現在の処理とは違うものや、
今は認められていない取り扱いなど、たくさんあります。
税制改正は毎年ありますから、都度対応していくお仕事であり、
学び続けるお仕事だということを、改めて認識させられます。

わかりやすいところでいうと、消費税です。この10年でも、
2014年4月に8%
2019年10月に10%、軽減税率8%
2023年10月インボイス開始
という改正がありました。
特に、今回のインボイスについては、税率の扱いだけではなく、
インボイスの要件や、インボイス登録についての検討などがあり、
たくさんの時間を割く必要がありました。

今後も、早めに学び理解しご案内し対応していくためには、
今の仕事の状態、体制でやっていけるのだろうかと、
仕事のあり方についても考える機会になりました。

学び続けられる余白を確保することが、
良いお仕事につながるのではないかなという考えに至っています。

以上、過去の資料と向き合って感じたことです。
過去からの学びはそのままに、過去の書類は破棄します。
過去ばかりに目を向けず、未来に向けて。

【日記】
休日出勤。
次女鼻風邪…。寒いのにお腹出して寝ていて…。
長女、長く待ち焦がれていた焼き芋大会で芋をゲットできず傷心。次女が寝ていたので出遅れて。
目を輝かせて楽しみにしていたのに…。芋自体が目当てではなく、友達に誘われてキャッキャ楽しみにしていたのでした。

【次女睡眠日誌】
昨晩は久しぶりに数時間ごとの泣きわめき。鼻詰まりで苦しいようす。それで今朝起きず…だったんでしょうね。

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