受け継がれ続けて。
中小企業の経営者の平均年齢は約60歳。その内、65%くらいは後継者不在と言われています。
後継者の選び方は大きく3つのパターンがあります。それぞれについて確認してみましょう。
親族内承継
経営者が後継者として、まず候補者と考えるのは、自分の子どもを中心とする親族ではないでしょうか。
子どもに経営者としての資質ややる気があったり、早い段階から経営に携わって育成に取り組んでいる場合には、社内外の関係者の理解も得やすいでしょう。その場合は、後継者選定に悩むことはありません。
子どもが後継者候補とならない場合には、他の親族を後継者に据えることも考えられますが、後継者となる親族とそうでない親族の間では配慮が必要です。
また一般的には、親族だからと、後継者候補が経営者としての資質があるとは限らないという点で、注意が必要だといわれています。
従業員承継
親族に後継者候補として適任者がいない場合には、従業員の中から、候補者を探すのも一つの方法です。
役員や店長、若手マネジメント層の従業員が候補になると考えられます。
既に会社内でも重要なポジションで活躍しており、また、会社の事業を熟知している従業員を選ぶことで、事業をスムーズに承継することができるでしょう。
承継方法としては、役員等がオーナー経営者から株式を買い取るMBO(ManagementBuy-Out)や、従業員がオーナー経営者から株式を買い取るEBO(EmployeeBuy-Out)という手法が考えられます。
この場合、後継者候補に株式を買い取るほどの資金力がないことが多く、融資が必要になるケースがありますが、後継者候補が個人保証をして事業を買い取ることに大きな抵抗を示し、買い取り価格が低くなったり、後継者として承諾していただけないことがあります。
第三者承継(M&A)
親族や従業員等に後継者候補がいない場合には、第三者への承継するM&Aという選択肢もあります。
M&Aは大規模な会社が、銀行や大手M&A仲介会社などを通じて成約するイメージですが、近年は中小企業のM&Aも増加していいます。また、インターネット上のプラットフォームを通じて、マッチングできる仕組みも増えています。
M&Aは、引き継ぎ候補先の選択肢の幅が広いという特徴があります。
プラットフォームの登場により、仲介人の「目」を通したマッチングではなくなったことで、通常では想像できないようなM&Aが成立するようになりました。プラットフォームを通じて、売り出されている事業を買い手が直接目にすることにより、自社内でM&Aを具体的にイメージすることができるため、異業種同士のマッチングや、地域を超えたマッチングが以前より容易に実現するようになりました。
また、中小規模のM&Aの一つとして、譲渡対価が低いM&Aなども実現しています。
店舗の原状回復費用の支払いをするよりも、安価で事業承継する方が出費が少なくなるパターン、
既存のお客様にご迷惑をかけたくない、サービスを続けたいという理由で、安価で事業承継するパターンなどがあります。
事業をたたむか、承継するか、と悩まれている方にも、M&Aが選択肢になることがあります。
以上、事業承継の3つのパターンについて確認しました。
事業承継についてお考えの際のご参考になれば幸いです。
【日記】
今週のスケジュール調整。年度初めの予定が多く、参加・不参加の検討も含め。
金融機関対応など。補助金新制度確認。
保育園懇親会。
【something new】
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