【税務・M&A】純資産の評価。資産として評価されない資産とは。

創業者の名前を承継したお好み焼やさん。現社長は2代目みっちゃん。

M&Aにおける純資産の評価について書いてみます。

企業評価額の参考となる「純資産額」

M&Aは売り手と買い手の双方の合意で成り立つものですから、絶対的な評価額というものはありません。しかし、現預金を代表とした「資産額」から、借入金を代表とする「負債額」を差し引いた「純資産額」は、企業評価額のひとつの指標となります。

その時に、経営者や税理士などの専門家が思い浮かべるのが、試算表に基づいた「純資産額」でしょう。
試算表に計上されている「純資産額」は帳簿価格ですから、その時点の価格である「時価」が反映されていません。そのため、会社の資産状況が適切に反映されていないことがあります。

たとえば相続税の計算をするときや、会社の株式を譲渡するときの相続税や贈与税の計算においては、帳簿価格を適正な時価に計算しなおして税金を計算することになっています。

では、M&Aにおいて、純資産額は、どのように評価されるのでしょうか。
業種や交渉の状況によっても違いますが、ひとつの例をご紹介します。

日々の営業活動に必要な資産は「純資産額」に含めない

代表的な資産である、現金・預金。
これがM&Aでは買い手側に「資産」として評価されないことがあります。それは、その「現金・預金」が、営業活動に日々必要な資金だからです。

定期預金や日々の資金繰りを超えて保有している現金・預金は、純資産として評価されますが、資金繰りに組み込まれた現金・預金についてはそのような扱いとなりません。

それは、買い手側が手に入れた現金を他の用途に使うことができないからです。売り手側事業の営業活動を継続するために必要な資金は、受け継ぐ予定の事業の一部として考えらます。

同じように、
在庫や、賃貸中の店舗の保証金についても、すぐに現金化できるものではなく、事業を継続する限り必要なものですから、資産として評価されません。

事業に必要な固定資産も「純資産額」に含めない

同じく、固定資産についても多くは資産額としてカウントされません。
たとえば電話加入権。その回線は事業を継続するためには必要ですが、資産性を評価することはできません。
ECサイトやWebサイトなどの自社専用のソフトウェアについても同じです。会計上は資産ですが、買い手側においては、事業を継続するためのものであって、資産として評価し、価格を付して買い取るということにはならないようです。
機会装置や器具備品についても同様ですね。不動産は一定額が評価額となることもあるでしょう。

M&Aにおける企業評価は、様々な事由を勘案し決められますから、一概には言えませんが、
たとえば
在庫と、保証金と、電話加入権と、ソフトウェアと、前払保険料を(全部会計上は「資産」です)
1000万円で買い取っていただけますか、というと、そんな単純なお話ではないことはご理解いただけることでしょう。

けれども、全く評価されないかというとそうではなく、それは「事業としての評価」部分に反映されることになります。これらの投資額に対して収益がどれくらいあがっているのか、本当に必要な投資(資産)なのか、というところもふまえて企業評価額の算定に組み込まれます。

逆に、M&Aでは、会計上に反映されていない資産が企業評価額に盛り込まれることがあります。「営業権(のれん)」というものですね。

いずれの場合も、全ては会計上の「試算表」が元となり算出されます。M&Aご検討の場合には特に、適切な試算表作成を進めておきましょう。

【日記】
事業の裏方業務から事務、税理士業。
次女、給食もおやつも1番に食べたと自慢げ。これまでは度々早く食べるよう言われ続けてきたから嬉しいのかな。ファンタジーだとしてもいいね。
長女は暇さえあれば友人と遊びに。いろんなところに付き合ってくれる友達が最高とのことです。

【something new】
登記ねっと 速達で翌日到着。

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