M&Aのクロージングを経験して

静かなクロージング日の風景

今日は、私がサポートしてきたM&Aのクロージング日でした。この1年続けてきたお打ち合わせと同じように、この日を迎えましたので、特別な日という実感はありません。異なる点といえば、いつもとは違う場所で、重厚な椅子が用意された会議室で、いつもより多くの方々がいらっしゃいました。

社長側のサポーターとして、多くのお打ち合わせに同席させていただき、何度かお会いしている皆様とのご面談ですから、最後ではありますが一番落ち着いた気持ちで過ごすことができました。
すでに全ての懸念事項や決定事項、事務手続きを経てこの場にいるので、税理士として何か新しい課題について対処する必要もなく、構える必要もありません。

これからの事務的なことはまだまだたくさんありますが、それは今後のお話として。

この日行われるのは、主に、決済関係、受け渡し関係、登記関係の確認です。
決済も含めたお手続きの殆どが事前に終わっているので、特別な事務対応もありません。物品も受け渡しも滞りなく、雑談のお時間が一番長かったです。(このほのぼのとした時間は何なのだろう…私も参戦してよいのだろうか)と少し考えていました。(笑)
全ての確認を終えると、その後は花束贈呈や写真撮影も行いました。

社長から学んだこと

たくさんの花束に囲まれた社長(敢えて「社長」とさせていただきます)は、このM&Aが多くの方々に祝福されるものであることを物語っています。そんな社長の事業承継への想いを、側でサポートさせていただいたことは、私にとって価値観を塗り替えられるような経験になりました。

その価値観とは、経営姿勢というものでしょうか。お人柄というものでしょうか。私にはまだそれがもって生まれたものなのか、体得できるスキルかはわかりませんが、大きな学びになりました。

M&Aの過程において対処すべき問題があった場合の対処が、あまりにも流れるように自然でなめらかで、荒波がたつことなく過ごされていらっしゃったことが印象的です。そのため、「困難」な状況になったことは一度も見当たりません。感情をあらわにされることなく、疑問点が現れたときにも、抗わず戦わずご質問されるだけで、あらゆる方に、世界に、融合しようとする姿勢を貫かれているようでした。
また、流れが断ち切られたときには、すっぱりと方向性を改められ、現状を良い方向に再評価されたことも印象的です。具体的な実例を書くことができずもどかしい限りです。

 

M&Aの真髄:単なる取引を超えて

今回、そんな社長の経営姿勢に共感してくださり、そのような会社文化を一番の会社の魅力だとお考えくださる方に事業承継することになり、M&Aは単なる取引ではないということを学びました。

そのため、華々しく見える成約という一コマは、長年のお仕事で培われたものであり、日々のご準備、ご判断、ご決断の積み上げの結果だということを知りました。45年という長い期間をかけて培われたものであり、M&Aの成功はその集大成といえます。

45年…いろいろなことを想像し振り返ると、私の方が感極まりそうになりました。社長は凛としたご様子で実感が湧かないとおっしゃっていましたが、この経験の重みは後からゆっくりと感じられるのかもしれません。

緊張しない今日を迎えたはずでしたが、
私が昨晩少し寝付きにくかったのは、コーヒーの影響だけではなかったのかもしれません。

長年の経営に対する敬意と感謝を込めて、「お疲れ様でした」という言葉を贈りたいと思います。
そして、これからも新たな形でのお付き合いを楽しみにしています。

 

【日記】
M&Aクロージング同席。午後も税理士業とセミナー参加。

長女の風邪はだいぶ良くなってきました。風邪をきっかけに一人で眠るように。小1の時に一人で寝かせようとして、怖い〜と戻ってきたことを思い出します。
次女はハンバーグ気分。夕飯はお好み焼きなのに。言い出したら止まらず明日の分まで一緒にハンバーグ作りました。

【something new】
M&Aクロージング立会い

コメント

タイトルとURLをコピーしました