国立国会図書館 遠隔複写サービスがPDFダウンロード可能に

国立国会図書館では、図書館に行かなくても遠隔で資料の複写を依頼し郵送で受け取ることができます。そして、このたび郵送ではなくPDFでのダウンロードができるようになりました。
画期的で便利!と単純に喜びたいのですが、コストもかかりますので確認してみましょう。

遠隔複写サービスとは

国立国会図書館では、国会に属する図書館で、議員の調査研究のために設置すると定められています。そのため、絶版の書籍などのありとあらゆる資料が貯蔵されており、研究資料の収集のために必要な施設となっています。大学図書館や地域図書館にない資料も、国立国会図書館には貯蔵されていることが多いので、私も大学院在籍中によく利用しました。

東京本館と関西館がありますが、関西館は京都府相楽郡にあり、大阪駅から1時間30分ほど。気軽に行ける場所ではありません。
そこで、遠隔複写サービスを活用します。

遠隔複写は、図書館に行かずに複写を申込し、郵送または宅配便で「紙の複写物」を受け取ることができるサービスです。所定の料金をお支払いすることで利用することができます。
料金は、複写料金+発送事務手数料+送料(実費)の合計額です。

遠隔複写「PDFダウンロード」サービスができた

これまで遠隔複写サービスは、「紙の複写物を郵送で受け取る」方法以外の選択肢はありませんでした。郵送して受け取るまでの時間ロスもありますし、受け取った紙資料をデータで保管したければ、自身でPDF化する必要もありました。

それがこのたび、複写物を「紙」ではなく「PDFファイル」で受け取ることができるサービスが開始されました。データで受け取れるなんて最高ですよね。所定のURLからダウンロードすることで受け取ることができます。
PDFファイルには、ユーザーIDや申込ID、発送日、国立国会図書館という文字、書名などがプリントアウトされます。また、PDFは編集できないように保護されています。

それでも郵送の時間を短縮できるし、送料も不要だし、メリットが多いのではと考えるのですが…、それほどコストダウンは見込めなさそうです。それは、補償金相当額を支払わなければいけないからです。

著作権者に支払う補償金

複写したものを「紙」ではなく、「PDFダウンロード」受け取る場合には、著作権法に基づく補償金として、一定額をお支払いしなければいけません。ですから、紙で郵送される場合と違って送料はかからないのですが、
複写(スキャン)料金+著作権補償金相当額の合計額を支払うことになります。

複写(スキャン)料金は、紙資料の複写と違って白黒印刷(カラーより安い)を選択できないので、その分高めになるでしょう。一般的な資料なら1画像83.6円です。見開きページが1画像になるかどうかわかりませんが、おそらく10ページで836円かかりますね。

また、補償金算定方法について確認していましょう。
国立国会図書館のウェブサイトによれば、

新聞なら、
「1ページあたり500円、2ページ目から1ページごとに100円」
本体価格が明治されている図書なら、
「本体価格を総ページ数で除し、送信を行うページ数と10をそれぞれ乗ずる(最低額補償金額500円)」

と記載されています。
1,000円100ページの雑誌を10ページダウンロードする場合の補償金は1,000円になりますね。
合計で複写ダウンロードサービスの利用料金は1,836円です。

書籍にもよりますが決して安くはありません。書店にあるものは購入したほうがよいかもしれませんね。
国立国会図書館のPDFダウンロードサービス、是非ご参考ください。

 

【日記】
次女朝からジグソーパズル。もらったヨーヨーを全身でうまく動かします。最高6回。糸を巻くもの好きなようで何度もぐるぐるぐるぐる。
長女は勉強して遊んで食べて遊んで食べて充実した春休み。今日まででした。

【something new】
ブレンディースティックカフェオレ甘さなし クリーミングパウダー、乳糖など入っているので結局甘めなのかな。

 

 

 

 

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